こんにちは!
知沙都です。
「売上No.1争い編」の第3回になります。
ここまでのエピソードはこちら!
第1回:強力なライバル現る
第2回:お客様の奪い合い
今回は、ライバル「あゆみさん」と最も激しい争いを繰り広げた月のお話です。
私が働いていたRed Moon Bar(レッド)では、ランキングや売上グラフの掲示などはしていなかったものの、毎日の売上記録表がバックルームに置かれていました。
これを見れば、どのキャストがどれだけ売上を稼いでいるか分かります。
私は毎日お店の営業時間終了後に自分とあゆみさんの売上の合計を電卓で計算していました。
クロージング作業が終わって、みんなが帰った後にこそこそと。
残っている子がいるときは表を写メに撮り、帰宅後に計算。
毎日計算したところでやるべきことは変わらないし、焦燥感が増大するだけなので辞めておけばいいんですけどね。
ちょっと差をつけて勝っていたとしても、いつ抜かれるか分からない不安が消えるわけではありません。
でも計算せずにはいられない。
ここで1つ、私が「あゆみさん、やりやがったな」と思ったエピソードをご紹介させていただきます。
ちょっと説明が多くなりますが、頑張って読んでくださいm(_ _)m
私のお客様で「桜木さん」という方がいました。
そして桜木さんが連れて来てくれた会社の後輩が「ナベちゃん」。
ナベちゃんは後にあゆみさんの指名に。
ある金曜日に、桜木さんが同僚の方と一緒に2人でご来店。
その後1~2時間経ってから、ナベちゃんが合流しました。
桜木さん&同僚さんの2人は1グループとして扱われ、1枚の伝票。
お会計は桜木さんが指名している私の売上になります。
桜木さん・同僚さん・ナベちゃんは3人一緒の席で飲みますが、遅れてきたナベちゃんだけ伝票を分けて用意。
ナベちゃんのお会計はあゆみさんの売上になります。
簡単に伝票の説明をしますね。
伝票に記録するのは主に滞在時間とキャストのドリンク。
お客様は滞在時間に応じて席料がかかります。
60分3000円のお店に3時間いたら9000円。
2人なら18000円。
遅れてきたナベちゃんは先に来ていた2人とは滞在時間が異なるため、伝票を分けたのです。
また、お客様は飲み放題ですが、キャストに飲ませてあげるお酒は別料金。
どのキャストが何杯ドリンクをもらえたかを伝票に書いていきます。
ドリンクをもらえたキャストにはバックが入り、お会計は指名キャストの売上になります。
ちょっと分かりにくいかしら…
ピンと来なかった方はこちらの記事をご覧ください。
大事なのは、
席料やキャストのドリンクなどを合わせたお会計額が指名キャストの売上としてカウントされるということ。
この売上の1か月分の合計でランキングが決まるため、自分が指名を受けているお客様(を含むグループ)のお会計をどこまで伸ばせるかが、私やあゆみさんにとって最も重要になります。
そして状況を整理しますと、
・桜木さん&同僚さんの2名のお会計は私の売上になる
・ナベちゃんの1名のお会計はあゆみさんの売上になる
・ナベちゃんは2人よりも遅れて来店した
・しかし、伝票は別でも3人1グループのように飲んでいる
この4点を頭に置いておいてくださいませ
m(_ _)m
さて、話を進めます。
桜木さんたち3人には、私とあゆみさんを含む3人のキャストが接客。
しかし、この日私は他にも指名客様が来てくれていたため、20~30分ごとに桜木さんたちの席を外していました。
その間、桜木さんたちの席には私の代わりにヘルプのキャストがついてくれます。
私は他のお客様の席にいるときも桜木さんたちの席を視界に入れ、「よしよし、順調にドリンクもらえてるな。カラオケもして盛り上がってるな」と思っていました。
が。
私が席を外している間、もらったキャストのドリンクをあゆみさんが全てナベちゃんの伝票につけていたことが発覚。
あゆみさん曰く「だって全部ナベちゃんが『飲んでいいよ』って言ってくれるから」と…
いやいやいや。
そりゃあ確かに「飲んでいいよ」と言ってくれるのはナベちゃんかもしれない。
だけど彼らは3人1グループの感覚で一緒に飲んでいるのだから、ナベちゃんは自分が全額負担するつもりで言ってるわけじゃないでしょうよ…
これのせいでお会計がおかしなことに。
普通に考えたら、桜木さん&同僚さん2名のお会計がナベちゃん1名の約2倍になりますよね。
しかもナベちゃんは遅れて合流していて滞在時間が2人より短いため、お会計の差は2倍以上になるはず。
なのに、伝票を計算してみた結果は
桜木さん&同僚さん 8万円
ナベちゃん 6万5000円
どーーーー見てもおかしいでしょ。
あゆみさんに売上を取られたくないとか以前に、これじゃお客様に不信感を抱かれてしまうのでは…
しかし、店長判断でこのお会計額を提示。
ナベちゃんだけでなく、桜木さんや同僚さんも困惑していました。
当たり前や。私も困惑だわ。
結局「まぁこんなこともあるかぁ…」と提示した額で支払ってくれましたが…
あゆみさんに対して色々と納得のいかない一件でした。
こんな無理のあるお会計を押し通そうとしたことも、
私が席を外している間に伝票を操作したことも、
そして私のものになるはずだった売上まで持っていかれたことも。
あゆみさん、やりやがったな。
桜木さんたちも怒ったり「もう来ない」とか言わないでくれて本当に良かったわ。
そんなこんなでやってきた月末。
最終日を迎えた時点で私とあゆみさんのどちらが勝っていたかは覚えていません。
しかし、いずれにしろ差はわずか。
最終日の売上次第でひっくり返る可能性が十分にありました。
今までも月の途中まで接戦だったことはありましたが、最終日までもつれ込んだのはこの時だけです。
最終日は平日だったので、来てもらえるお客様は限られています。
私はまたまた桜木さんに出動要請。
同僚2人(しかもナベちゃんはいない)を連れて、合計3名で来店してくれました。
やった!週末ほど長く滞在してもらえなくても、桜木さんたちはドリンクをたくさん出してくれるし、3人組はデカい!!
桜木さんありがとうーーー!!!
そして日付が変わった後は、私の応援団的お客様「たまっち」が来てくれる約束になっていました。
早い時間に来たあゆみさんのお客様のお会計は、桜木さんたち3人には到底及ばず。
うむ、イイ感じだ…
しかし、遅い時間になってからもう1人あゆみさんのお客様がご来店。
あゆみさんがレッドに移籍してくる前からのお客様です。
彼は短時間で一気にお金を使う方。
ヤバい・・・
まじかよ・・・
あゆみさん・・・
平日のこんな時間に最後の切り札を投入してくるとは・・・
すでにたまっちが来てくれていましたが、私はそのお客様の伝票が気になって仕方がありませんでした。
うわぁ・・・
ドリンクどんどんいってるやん・・・
これは・・・
終わった・・・
負けた・・・
たまっちにも「これは無理だわ」「負けたわ」と敗戦ムードで嘆きをこぼしたのを覚えています。
※たまっちはお金持ちではないので「頼む!10万円使ってくれ!」とかはできませんが、愚痴も弱音も何でも言えるお客様でした。
あゆみさんのお客様のお会計は、3時間程度の滞在で6万円以上に。
オ ワ タ \(^o^)/
朝5時、営業終了。
クロージング作業を済ませて他のキャストたちがいなくなった後、私は一人お店に残って売上を計算しました。
私もついにNo.1陥落か・・・
もう一度月初からやり直したい・・・
仕方ない、これが現実だ・・・
サヨナラ(?)・・・
なんていじけていたら、まさかの2万5000円だけ私が上回っていたのです。
うわああああ!!!!
やったああああ!!!!
まじかあああああ!!!!
ダメかと思ったあああああ!!!
勝ったあああああ!!!!
お店の中で雄叫びを上げそうになりました。
ガールズバーで働いた3年間で、これほど大きくガッツポーズをしたことはありません。
嬉しかった・・・
そして本当に苦しかった・・・
しかしながら、冷静に私とあゆみさんの売上を見てみると、なかなかすごいことに。
先述の通り最終日は平日でしたが、私とあゆみさんはそれぞれ金土のような売上。
さらに、1か月の売上合計も普段の月の約2倍。
(ちなみに、いわゆる繁忙期の月ではなかった)
この月はレッドの系列全店の中で私が売上No.1、あゆみさんがNo.2でした。
私もあゆみさんも己のプライドを懸けて、死力を尽くして戦ったのです。
仕事に行きたくないとか、もう嫌だとは思わなかった。
でも、本当に苦しかった・・・(2回目)
ということで、どうにかNo.1の座を守り切った私。
よくやった。
でもでも、本当に苦しか(以下同文)
No.1を争ったお話はこれで一旦終わりますが、あゆみさんについて伝えたいことを書ききれなかったので、もう少し続きます。
散々悪く言いましたが、本当はあゆみさんのこと大好きなんです。
3回で終わる予定だったのにすみません。
よろしければお付き合いくださいませ。
ではでは、次回もよろしくお願いいたします!
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