こんにちは。
知沙都です。
前回までガールズバーのお客様との恋愛について全4回で綴りましたが、今回から本編(?)に戻ります。
恋愛編の前のお話は、私の憧れだった売上女王についてでした。
当時30歳のシングルマザーにして系列全店第1位、大人っぽい色気と可愛らしさを併せ持つルカさん。
さてさて、今回は・・・
ついに!
ついに!
私が働くRed Moon Bar(レッド)に指名制が導入されます!
つまり、キャストの個人売上がカウントされるようになり、ランキングがつくられるということ。
私のNo.1時代の幕開けが近付いてまいりました。やっほーい!!
当時、レッドの系列では指名制のある店舗とない店舗が半々くらい。
上述の売上女王ルカさんが在籍していた店舗には以前から導入されていました。
それがある月から系列全店舗で指名制になったのです。
ところがですよ。
レッドの指名制はちょっと変わっていまして。
一般的な指名制はこんな感じ。
①お客様が来店したら、スタッフが「ご指名は」と尋ねる。
②お客様は「無し」や「〇〇ちゃんで」と答える。
③指名を受けたキャストが接客
④お客様は(滞在時間に応じて)指名料を支払う
⑤お客様のお会計がキャストの売上になり、一部がバックされる
※本指名の話です。場内指名については、レッドになかったのでここでは触れません。
しかし!!
レッドの指名制は、上記の番号で言うと③と⑤しかないんです。
接客は当然します。
売上バックももらえます。
④の指名料がないのはまだ分かるとして・・・
①と②がないっておかしいですよね。笑
「スタッフが指名を聞く→お客様が答える」
このやり取りをしない???
だからタイトルの通り「女の子同士で揉める」ことになるのです。
はあ~~~~あ。
レッドで指名制の導入が検討されていたときに経営陣が抱いた懸念。
それは、レッドの常連さんたちに受け入れてもらえないのではないか、ということ。
レッドは女の子たちが「お店に来て!」とグイグイ営業したり、ドリンクを何杯もねだったりしない、落ち着いて飲めるアットホームな雰囲気が売りでした。
しかし、言い換えるとキャストたちはみんな受け身の状態。
もちろん接客はきちんとするけれど、お客様が来てくれるのを待つ、「飲んでいいよ」と言われるのを待つ。
「最も大切なのは営業ではなく接客。お客様に来て来てと言わなくても、良い接客をしていればお客様はリピートしてくれるもの」
という考え方だったのかもしれませんが、そのわりにはみんなで接客を磨いていこうということも特になく。
実際お店はめちゃくちゃ暇でした。
金土でもバタバタするほど混むのはたま~に。
たぶんですが、系列の中でもかなりの赤字店舗だったと思います。
そんな状態だったので、指名&売上バックを設けてキャストの積極的な営業活動を促そうとしたわけです。
しかし、そうはいっても。
お店に入っても今までは何もなかったのに、いきなり「ご指名は」とか聞かれてもねぇ。
お客様は「はっ??」って感じですよ。
今までお客様は基本的にみんなフリー扱いだったんですから。
(フリー:キャストを指名していないお客様のこと)
「何かキャバクラみたいになっちゃったなぁ・・・」と常連さん離れが起きてしまうかもしれません。
お客様が入れ替わっていくのはある程度仕方のないことですが、現状がすでに厳しかったのでこれ以上の客離れは避けたい。
店長がタケさんから小関さんに替わったときにも、少なからず客離れがありましたしね。
そんなわけで。
指名制だとお客様に知らせずにやる!ということに。
もちろん指名料も無し!
???
では、何をもって指名とするか。
こちらです。
キャストがお客様にLINEや電話で「来てね」と営業する
→「行くよ」と返事をもらう
→営業をかけたお客様が来店する
→そのキャストの指名とする
要は文字通り誰が「呼んだ」か、ということですね。
でもさ~~~~~。
分かってますよ、私だって。
指名制が常連さんに嫌がられそうだってことくらい。
よーく分かります。
でもこのやり方はさ~~~~~。
女の子同士で揉める未来しか見えないでしょ。笑
お客様にとっても良いのか悪いのか・・・
厳正な指名制ではないため、キャバクラのように「指名キャストのいるお客様と連絡先交換をしてはいけない」といったルール(お客様の奪い合いは様々なトラブルに繋がるため)はありません。
そもそもレッドはずっと指名制なしでやってきており、すでに複数のキャストと連絡先を交換している常連さんも多くて。
来店見込みのお客様がいるときは予め店長に報告することになっていたのですが、
キャストA「店長、今日ヤマダさんが21時頃行くって言ってました」
店長「21時ヤマダさんね、了解~」
キャストB「店長、私もヤマダさんと連絡取ってて、行くよって言われてます」
店長「じゃあA・B両方指名にしとくね」
キャストA(2人指名扱いじゃ、売上が折半になってバックも半分になっちゃうじゃん)
キャストB(ヤマダさんが気に入ってるのは私なのに。Aの奴、ヤマダさんがいつも木曜日に来るの分かってて連絡入れたわね・・・)
こんな感じになってしまうわけです。
それだけではありません。
ヤマダさんは、この日はキャストAと話したくて来店したとしましょう。
Bに対しては「木曜日来る?」と聞かれたので「行く」と答えただけ。
ところが、店側ではAとBを指名している扱いになっているので、2人が交代で接客します(お店が空いていれば2人で一緒に接客)。
ヤマダさんは「今日はAちゃんと約束してたつもりだったのに」と内心困惑。
しかし、それをハッキリ言うのは悪い気がして、最後まで言えずじまい。
実際に次のようなケースもありました。
タナカさんはレッドの古い常連さんでしたが、たまたまLINE交換していたのがキャストCだけ。
「来てね」→「行くよ」のやり取りも当然ながらキャストCとしかしません。
そのため、指名制が導入されて以降、タナカさんには毎回Cが接客するようになります。
タナカさんは本人も知らないうちに毎回Cを指名していることになっていたのです。
ある日、タナカさんが来店したときにCが休みだったため、私が接客に入りました。
そのとき、タナカさんが「なんか最近いっつもCちゃんがついてたんだよね」と。
タナカさんはCを気に入っているのだと思っていたため、私は驚いて思わず「え?タナカさんはCちゃんと仲良しなんでしょ?」と聞いてしまいました。
しかし、タナカさんは「え、うーーーん、まぁ普通・・・別に仲はいいけど・・・」と微妙な反応。
タナカさんはどちらかというと毎回いろんな女の子と話したいタイプで、Cと特別仲良くしているつもりはなかったようです。
このように、指名のはっきりしていないお客様ならば連絡先を交換して「行くよ」と言わせれば勝ち、という風潮が生まれ、売上を奪い合うようになりました。
(もちろんお客様が来店してくれなければ無意味ですが)
明らかに特定のキャスト目当てで来ていると分かるお客様には、さすがに他のキャストも手を出さないかと思いきや・・・
出すキャストも結構います。
私はそんなのみっともないしカッコ悪い、プライドも何もあったもんじゃないわと思っていたのでやらなかったけれど、手を出されたことは何度もありました。
お客様が私よりも他のキャストを気に入るようになったのなら、それは仕方ないです。
残念だけど自分の力不足としかいいようがない。
お客様にはキャストを選ぶ権利がありますし。
だけど、お客様は変わらず私を一番好きでいてくれているのに、売上だけ他のキャストに横取りされるのが本っ当に腹立たしくて。
自分が稼げれば何だっていいと思ってる奴っているんだなぁと思ったものです。
お客様にしてみても、本当に気に入っている子と話す時間を削られるのでいい迷惑。
ちなみに、私は売上を他のキャストに半分持っていかれて「自分の稼ぎ(売上バック)が減る」のが嫌だったわけではありません。
ランキングに影響すると困るし、他のキャストに「あれ?ちさとさんのお客様だったスズキさん、Dちゃんのことも指名するようになったのかな?」と思われるのが我慢ならなかったのです。
負けず嫌いでプライドが高いし、自分の地位を奪われやしないかと毎日ハラハラしてましたからね。笑
さらにさらに!
それだけじゃないんです!!
ここまでで挙げた、
・指名(特定のお気に入りの子)がいないお客様
→女の子同士で売上の奪い合い
・指名がいるお客様
→連絡を取りさえすれば、他のキャストでも指名扱いになる
この2つも本当に嫌なのですが・・・
自分を指名してくれるお客様でも、事前の「行くよ」が無いと指名扱いにならない
これがものすごく困る!!!!
ものっっっすごく困る!!!!
何度悔しい思いをしたことか!!!
例えば、今までに何度か登場している森野さんやたまっち。
私を気に入ってくれて、私目当てで来店してくださるお客様です。
しかし、連絡なしで突然ふらっとやって来たときは指名扱いにならない!!!
接客はもちろん私がするんですよ。
店長も他のキャストも、彼らが私のお客様だと分かっていますから。
なのに指名扱いにならない!!!
つまり、私の個人売上としてカウントされない!!!
ランキングにも反映されない!!!
売上バックももらえない!!!
なぜだあああああああ!!!
正真正銘私のお客様なのになぜだあああ!!!
たまっちには結構ぶっちゃけたことも言えたので、「こういうわけでとても困るので、来る前に必ず連絡を入れてください」とストレートにお願いました。
たまっちは私のことを応援し、私が店で動きやすくなるように配慮してくれる人だったので、「店長に『俺はちさと指名以外では来ないから』って言おうか?笑」と返してくれました。
しかし、森野さんには言えない。
絶対に気分を悪くする。
自称「お金をたくさん使うけど人畜無害」という良いお客様だけど、店側から「カネとして見られている」と1ミリでも感じるとものすごく嫌がる人だから。
本当は特別扱いされたくてたまらない人だから。
森野さんには事情を言えなかったため、しょっちゅう連絡なしで来店。
せっかく来てくれても、私の個人売上にはカウントされず。
合計で何万円逃したか分かりません。
森野さん連絡入れてよおおおおお!!!と、心の中で泣き、表は笑顔で接客・・・
私からは言えないので店長から言ってくれないかなと思いましたが、森野さんにだけそういう対応をすると不公平になってしまうので、頼むわけにもいかず。
実際、売上の3分の1くらいは逃したと思います。
連絡なしだと来てくれても嬉しいと思えなくなってしまい、そんな自分も嫌でした。
こんなことを言うと「本当にお客様をカネとしか見てないんだなww」と思われるかもしれません。
でも、同じように仕事をするのに評価に反映される時とされない時があるのは、誰だって悔しいじゃないですか・・・
そんなこんなで始まった、レッドの指名制。
お客様からの明確な指名がないので、本来は指名にならないようなお客様を指名扱いにできるメリットも確かにありましたが・・・
まぁ~~~モヤモヤを感じた場面は数えきれませんね。笑
しかし、制度に文句を言っていても仕方ない。
その中で戦うしかないのです。
正々堂々とな。笑
ではでは、今回はここまで。
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